大きさはやはり化維シュラフと言うこともあってかなり大きいです。わたしの所有しているシュラフなどと並べてみましたが、図抜けて大きいです。中央の黒い色がダウンシュラフですが、新品の頃の保温力ではアルファーライト700よりも上でしたから、大きさから比べるとダウンシュラフの倍近い容積を化維シュラフは占めるようです。もっともコンプレッションバッグがあるので、もうすこしアルファーライト700も小さくすることは出来ます。
保温力ですが、真夏の北海道でも平野部では暑すぎましたから、夏に使用できるのは標高が1000m以上の所からでしょう。内地だと2000m級の山でないと暑くて使えないかもしれません。
ダウンシュラフの魅力がコンパクトさと保温力なら、化維シュラフの魅力は水に強いことです。わたしがカヤックツーリングを始めるのに買った理由もここにあります。
通常、夏でも北海道や東北、あるいは高山ではテントの中は結露しますから、シュラフも湿ります。1泊なら問題ないですが、これが数日、数週間と続くとダウンシュラフを使用していると湿気を除くために毎朝夕、太陽に向かってシュラフを干すことになります。化維シュラフももちろん干しますが、ダウンシュラフほど神経質になる必要はありません。一泊程度なら夜間にテントの夜露がシュラフを濡らしても保温力は殆ど変わらないです。
ただし、しまう時は慣れないと一苦労します。畳むと大きいのです。体重をかけて丸めて畳んで、ベルトで締めて、それで袋に押し込みます。最初は15分以上かかってしまいました。
さすがに今は慣れましたので、しまうのも他のシュラフと代わりありません。
わたしは釧路川ツーリングとバイクや自転車でのツーリング用にアルファーライト700を使おうと購入しましたが、真夏はちょっと暑すぎるようです。逆に言うと登山なら夏は最適なシュラフでしょう。保温力が高いので、平野部なら初春から晩秋まで真夏を除いて使うことが出来ます。
登山なら春から秋まで2000m級の山で使えると思います。わたしは2000m級の山は北海道の大雪山しか登っていないのですが、内地の山よりも北海道の山は1000m高い気象条件と聞いているので、そのように比較しました。
寝心地はすこぶる良いです。なんと言っても肌触りがよいので、シャツで寝たくなります。再度ジッパーも頭部と足下との2かしょから開けられるように基本を押さえてあります。ジッパーの取っ手は大きめに造られているので、夜間、手探りでジッパーを開ける際にはとても重宝すると思います。
頭を覆う部分は大きめに造られていてすっぽりと体全体を覆って保温してくれるのですが、残念なことにゴムひもで絞りを調整するようになっています。ゴムひもは滑るので、夜間に寝返りを打っている間に閉じていた顔の周りががら空きになる可能性が高いです。本当に寒い季節に使うシュラフではないから妥協したのだと思いますが、イスカならもっとしっかりとした造りをして欲しかったところですね。