中禅寺湖をカヤックで漕いでいると、岸辺に各国の避暑のための別荘が目にとまります。その中で昭和3年に建てられたイタリア大使館別荘を栃木県が10年ほど前に買い取り、改築改装の上で一般に公開しています。湖上から見ても、一種独特の好もしい雰囲気のある建物でした。
この日(2008/7/20)は湖が荒れて早めに陸に上がることにしたので、空いた時間をイタリア大使館別荘の見学に当てることにしました。
湖上や山と違って屋内での撮影となります。
α300でどのような写真を撮影できるか楽しみでした。
レンズの性能の比較
α300 | 40D |
F3.5-5.6 | F4.0-5.6 |
18-70 | 17-85 |
レンズは40Dの方がやや広角で、望遠の倍率も高いですが、実用上はほぼ同等でした。F値はα300の方がやや明るいです。
40Dについているレンズは「EOS 40D - EF-S17-85 IS U レンズキット」のものです。EF-S17-85 IS Uは希望小売価格が87,000円(税別)のレンズですので、α300のレンズよりも高性能です。
下記の写真は全てα300と40Dの比較です。撮影の設定は2機種とも同じにして絞り優先モードで行いました。
クリックをすると画像が拡大します。
木立から見たイタリア大使館別荘のフェイス
屋内を見学する前に大使館別荘を、外を一周して建物の外装の見学をしました。そのときに撮影した一枚です。
α300 |
40D |
α300の方が手前の木立の色に反応したのかISO感度が高くなっていて背景の一部が白とびしています。
40Dは実際に見た感じとほぼ同じに写っています。
ISO感度を変えればα300も同等に撮せたと思いますが、今回はあくまでも半自動のカメラ任せで何処まで撮せるかを試しています。
Exif情報 | α300 | 40D |
露出時間 | 1/100sec | 1/25sec |
Fナンバー | f/4.00 | f/5.6 |
ISOスピードレート | 200 | 400 |
レンズ焦点距離 | 22mm | 24mm |
書斎から居間と食堂を移したところ(2枚ともα300)
2枚とも同じα300の写真です。同じカメラで同じ設定で撮しても、カメラの方で自動調整をするので、全く違った印象で写ります。これはわたしも驚きました。
α300 f3.5 |
α300 f4.0 |
α300を同じ場所、同じ時間で撮しましたが、明暗がくっきりと分かれました。カメラが自動で調整をした結果です。
Exif情報 | α300 f3.5 | α300 f4.0 |
露出時間 | 1/10sec | 1/ 8sec |
Fナンバー | f/3.50 | f/4.00 |
ISOスピードレート | 400 | 400 |
レンズ焦点距離 | 18mm | 20mm |
玄関の脇にある階段
玄関脇ある階段ですがとても薄暗いところにあります。フラッシュ無しで何処まで写るか試してみたのですが、α300も40Dもしっかりと細部まで撮せました。手ぶれ補正機能のおかげで、とても遅いシャッタースピードにもかかわらずブレもありません。
α300 |
40D |
α300の方が実際の薄暗さを良く表現していますが左上の窓からはいる光に反応して色が飛んでいます。やや実際よりも明るいですが見て美しさを感じるのは40Dで撮影した方ですね。
どちらも薄暗くても、マニュアルの補正をかければもっと綺麗に撮せると思います。
Exif情報 | α300 | 40D |
露出時間 | 1/4sec | 0.5sec |
Fナンバー | f/3.50 | f/5.60 |
ISOスピードレート | 400 | 800 |
レンズ焦点距離 | 18mm | 17mm |
2階の眺望室1
2階の一番北側にある部屋を、ドアから外の窓に向かって撮影をしました。薄暗い室内と、明るい窓が1枚の写真に写すとどの様に写るのか試してみました。
α300 |
40D |
ややα300の方が明るく写りました。実際の明るさにも近いです。
40Dはやや暗く写っています。ベッドの上の天上の隅などはもうすこし明るく、α300の写真の明るさでした。
Exif情報 | α300 | 40D |
露出時間 | 1/4sec | 0.5sec |
Fナンバー | f/3.50 | f/5.60 |
ISOスピードレート | 400 | 800 |
レンズ焦点距離 | 18mm | 17mm |
2階の眺望室2
2階の3部屋あるうちの真ん中の部屋の壁を撮してみました。写真で言うと、左側に窓がありここからはいる光が写真の撮影の邪魔をするので、アングルなど撮影位置の撮り方に苦労しました。木の素材感がどの程度出るのか試しました。
α300 |
40D |
木の質感はα300の方が良く出ています。ただし、左の窓からの光をカメラが拾ってしまっています。40Dはやや赤みがかっていますが、左の窓からの光に影響されていません。カメラの性能の差なのか、レンズの性能の差なのか、単なる設定の違いかは分かりません。
Exif情報 | α300 | 40D |
露出時間 | 1/6sec | 1/5sec |
Fナンバー | f/4.00 | f/5.60 |
ISOスピードレート | 400 | 800 |
レンズ焦点距離 | 20mm | 17mm |
2階の眺望室から見た中禅寺湖
2階の眺望室の一室から木立のあいだから中禅寺湖を撮してみました。手前の木立はかなり薄暗く、湖は曇天の雲の白を反射していて明るいグレーに見えていました。
α300 |
40D |
α300の方が湖がやや暗く写っています。
40Dは明るく、砂浜はやや赤みを帯びて写っています。実際は40Dの様に見えました。
Exif情報 | α300 | 40D |
露出時間 | 500sec | 640sec |
Fナンバー | f/4.00 | f/5.60 |
ISOスピードレート | 100 | 400 |
レンズ焦点距離 | 22mm | 20mm |
「α300レビュー 日光三部作」を作成後の感想
コンパクトデジカメからのステップアップにはミドル機種はオーバースペックと言うことが分かりました。わたしの使用しているキャノンの40Dや同じソニーのα700などが該当します。ミドル機種はある程度ユーザーのほうで使用条件に応じて設定を変えてあげないと、良い写真がなかなか撮れません。その代わり、つぼにはまると入門機種では得られない写真を撮ることが出来ます。
SONY α300は入門機種なので、コンパクトデジカメからのステップアップには最適な機種の1つと思います。特にファイダー越しの撮影になれていなくて、液晶モニターでの撮影をしている方には最適の機種と思います。特に角度が変えられるライブビュー機能は登山編でも書きましたが、花など特定の被写体を目的としている方には得難い機能です。
日光での撮影はα300と40Dを単純に比較するという、やや乱暴な企画で撮影を続けたのですが、入門機種のα300の方がより実際に近い写真に撮れたりする場合も多く、ミドル機種の40Dと比べて遜色は感じられませんでした。カメラ任せで楽をしながら綺麗な写真を撮るなら、ミドル機種よりも入門機種の方が向いていると思います。
わたしのアルファ300の記事
※追記:2008/9/29にレビュー記事を追加しました
- ソニー アルファ300 レビュー 発売日に筑波山を撮る
- SONY α300 レビュー 水上編 | カヤックに乗り中禅寺湖を撮す
- SONY アルファ300 レビュー 登山編 | 男体山の頂を撮す
- SONY α300 レビュー 屋内編 | イタリア大使館別荘を撮す
- SONY アルファ300 レビュー 小動物編 | ゴールデンハムスターを撮す
- SONY α300 レビュー セミナー会場編 | AMN サイバー大学ブロガーミーティングを撮す
- ソニー アルファ300 レビュー 都市編 | 夜景を撮す
- ソニー アルファ300 レビュー ライブビュー機能実体験編 | 床の上のソファーの脚を撮す
- ソニー アルファ300 ブロガーミーティング デジイチの撮り方の基本講座 AMN (2008/7/16)
- 自然派空間:男体山縦走記(二荒神社から山頂を越えて志津小屋へ抜けMTBで帰還)
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