遭難の一歩手前の模擬体験のその1の続編です。
この日は光岳に登る予定でいたのですが、朝寝坊をしてしまい午前6時に目が覚めました。光岳は予備時間も入れて往復12時間を見ておきたい山なので、6時に起床、登山口まで車で移動をする時間を計算に入れると入山が午前7時を廻るのが確実なので、急遽、奥茶臼山に登る山を変更しました。
奥茶臼岳の地図は持っていませんでしたが、入山口に地図が描かれていたのでこれをカメラに収めて必要に応じて見ることにしました。
入山口から山頂まで特に危険な箇所もなく、きつい勾配もありませんでしたが、1箇所だけ、踏み跡のない枯れ木の樹林帯があり、ここは道に迷いそうだとマークを探したのですが無く、復路に迷わない様に風景を記憶したのですが、やはり迷ってしまいました。
GPSが帰りの道を教えてくれた
休憩を取って頂を下ると尾根が二岐に分かれている箇所を右尾根に曲がらなければいけなかったのですが、どういう訳か直線の尾根にマークと踏み跡があったのでそのまま進んでしまいました。
この二岐の箇所が登る時に枯れ木で踏み跡が無い箇所でしたが、上から見下ろすと踏み跡が見えるという事があるのを知りませんでした。
写真を撮るのに夢中で道を間違えていることに気が付いたのはずいぶんと歩いた後でした。
戻る道をGPSのトラックデータを呼び出して確認します。
トラックデータの軌跡を見ると、山頂から少し下ったところで直角に曲がらなければいけなかったところを直進していたことが分かりました。来た道を戻ります。
踏み跡が見つからず、登山道がある尾根を通り越してしまい谷に抜けてしまいました。
GPSを見ると、100mほどずれていることが分かりました。
磁石を頼りに急峻な斜面を登りました。
やっと登山道を表すマークを見つけました。
GPSと磁石が無ければ、道を見失い遭難していたかもしれません。
天候は晴天、標高差も1000m未満、往復で約7時間の山なのでたかをくくっていたのですが、ほんの些細なことから道を見失い遭難するところでした。天候が急変して濃霧が発生していたら、GPSと磁石でも道を発見することは困難だったかもしれません。
教訓
GPSと磁石に助けられました。
登るときに、道を間違えそうな箇所を記憶したつもりでも、簡単に人間は道を見失うことをしりました。
登山道を歩いていて、道を見失いそうな箇所に、復路のためにマークを自分で付けると言うことも必要ではないかと気が付きました。