ツインリンクもてぎのテーマパーク施設の一翼を担うのが自然と人間のふれあいをテーマとしたハローウッズです。
空中回廊「クローネ」
小高い丘の上を空中回廊「クローネ」で回るのが目玉ですが、敷地内にはキャンプ場があり、テントをレンタルして野営を体験することもできます。夏休みなどは約1ヶ月間、子ども達であふれるそうです。
この日はモンベルのムーンライト5と6が数張り設営されていました。ご存じのようにムーンライトシリーズは決して廉価なテントではありません。本来は登山用に開発されたテントで、雨に強く設営が簡単なことで知られています。わたしもムーンライトシリーズのType2を13年ほど愛用しています。このテントをレンタルとして貸し出しているのは、それだけ子ども達を大事に考えているといえます。
今回はアジャイルメディア・ネットワークのブロガーミーティングとして参加しましたので、クローネだけを体験してきました。
クローネは丘と丘の間をワイヤーで結び、そのワイヤーを特殊な器具を使って人が渡ってゆくものです。いくつか用意されているクローネの標高差は約20m、長さ100m前後です。高低差があるクローネでは時速30km/h前後の速度が出ます。下を見下ろすとそこは深い谷となっていて、実際の標高差よりも高く感じます。
子供も大人も夢中で楽しめる設備です。
そのほか、ガイドが自然の解説のエキスパートで、それぞれ得意分野を持っています。野鳥の話や樹木の話、花の話など、それぞれガイドの得意分野の話が聞けます。特に冬期は来客が少ないので、時に3時間以上もかけてトークを交えながらクローネを回ることもあるそうです。
樹観タワー
高さ約20mの金属製のタワーが丘の上に設けられています。
樹観タワーの名前の由来と高さが約20mなのは、ツインリンクもてぎの樹林の高さが約18mで有ることで、樹木を上から見下ろすことができるためです。
わたしは登山をしていますので特に高さを意識することはありませんでしたが、他の人たちはかなり恐怖心を抱いていたようです。
人間がもっとも高さに対して恐怖をいだくのは約12mと言われています。このため、陸上自衛隊の空挺部隊(落下傘降下する部隊)では、新兵に12mの高さの台から落ちる訓練を最初にします。
ハローウッズの受付から樹林タワーまでは緩やかな丘を登ります。
たいした距離ではないのですが、運動不足の方や、平地しか歩いていない方にはちょっときついみたいでした。
遊歩道にはウッドチップが敷き詰められていて、足に負担がかからないように配慮されています。また、ウッドチップは滑りにくいので、安全でもあります。靴が汚れないのも特徴です。
樹観タワーに上る階段にはちょっと粋な装飾が施されていました。
各踊り場に樹木の葉の模様がありました。踊り場ごとに葉の種類が違っていて目を楽しませてくれます。無機質な金属製のタワーもこうした装飾があるだけで暖かみを感じさせてくれます。。
樹林タワーの脇の木にもうけられた野鳥用の巣箱。
これだけ人が歩く位置に野鳥が巣作りをするとは思えませんが、自然を感じさせるアイテムとして、カラフルな巣箱は意味があるように感じました。
樹林タワーの上から見たツインリンクもてぎのオーバルコースです。
樹木で影ができますが、ほぼ全景を見渡せます。隠れたレースの観戦場所だそうです。
ここから見ると、ツインリンクもてぎのオーバルコースが谷を埋めて造られたことが、地形的にわかります。
クローネ体験
丘から丘へワイヤーで移動するクローネの体験です。
本来は約90分をかけて行うそうですが、今回は時間がおっしていたので60分で回りました。
安全装備
標高差が最大で約28m、全長100m以上、最大速度が30km/hのクローネには安全な装備が必須です。
どのような装備か興味がありました。
全ての装備を装着するとこのようになります。
樹観タワーを見え終えたらいよいよクローネの時間です。
ここで手で握る道具を装着します。
ベルトを装着したときからわたしが不安に感じていたのが、胸の位置を固定するベルトがなかったことでした。
これは手で握る道具を装着することで、胸の位置が固定されることで解決しました。細かな点まで合理的に配慮されています。
ワイヤーに道具をつけるカラビナです。
片手でワイヤーに取り付けるのですが、多少の慣れが必要です。カラビナは登山用のカラビナよりも太く頑丈にできているほか、外れにくい工夫を施されています。
命綱。
このワイヤーは一度取り付けると最後まで外れないような構造になっています。
命綱の切れ込みはワイヤーよりもやや狭く、外れない構造となっています。
クローネ実体験
丘の上にクローネ用のタワーが設けられています。そこから次のタワーへと移動します。
クローネは全部で6つあります。
クローネを滑り降りてゆきます。
長いクローネで高低差があまりないと、このように途中で止まってしまうことがあります。こうしたときにはガイドが助けに来てくれます。
止まらない工夫は足を上げて、体の姿勢をL字型にして受ける風圧を少なくすることです。
クローネとクローネの発着台の間にいくつかの吊り橋がもうけられています。
ワイヤーで造られているので耐久性は問題有りませんが、わざと揺れる構造になっています。
四国を旅していたときによく見かけた吊り橋を思い出しました。
こうした揺れる吊り橋は、橋のリズムがあるのでそのリズムに合わせて歩くと揺れをほとんど感じずにわたれます。リズムからずれてしまうとかなりの恐怖を味わうことになります。ただ、吊り橋の長さが短いので、四国の吊り橋のように数十メートルもあり途中で足がすくんでしまうと言うことはないと思います。
吊り橋は短いですが、歩くとかなりの揺れを感じます。
クローネの発着台の間を階段が結んでいます。
ちなみにここは脱出口でもあります。どうしてもクローネに耐えられなくなった人はここから歩いて戻ります。これまでに5名のかたが脱出をしたそうです。
最も長いクローネ。133m、標高差が26mあります。途中にある谷が実際よりもより深く感じます。
滑り降りてくるところ。
ハローウッズの森の全体図。
この森の探検とクローネ実体験で1日を過ごせると思います。
※クリックをすると拡大します。
クローネ実体験の感想
大人でも楽しめますが、このレジャーは家族で楽しみたくなります。
特に、登山などのアウトドア・レジャーに慣れたお父さんなら、普段、お母さんや子ども達には知られていない一面を見せられるのではないかと思います。株が上がること、間違い有りません。
ハローウッズの森には春夏秋冬の楽しみがあります。
春は花、夏は緑、秋は紅葉、冬は澄とおった空気から見られる景観。そして昆虫や野鳥、は虫類などの話をガイドから聞くことができます。
首都圏から日帰りで自然とふれあえる場所として貴重かもしれません。
わたしの場合、登山、カヤック、スノーシューイングといったアウトドアフィールドで行う趣味を持っていますので、こうした人工的な仕掛けを用意して自然とふれあうとことはあまり好みではありません。
ハローウッズの森は自然とふれあえる場所と言うよりも、疑似的な自然とふれあえる場所、ないし里山の自然とふれあえる場所といえるでしょう。登山、カヤック、スノーシューイングは文字通り命がけのレジャーですがそれだけに本物の奥深い自然と触れあうことができます。
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