SONY NV-U37と前のモデルのU35との一番の違いは二輪モードの有無ではないでしょうか?
一般にはアウトドア・ハンディGPSの機能に注目が集まっているU37ですが、カーナビモードには二輪モードが用意されていて、設定を二輪にするとアイコンも車からバイクを運転するライダーに変わります。
7/16、7/17の二日間を使って、山梨県から長野県にかけての主に山岳道路を走りU-37とオートバイの相性を見ました。
使用したオートバイはスズキジェベル250XCです。
オートバイGPSナビ レビュー
持ち方
NV-U37は12VのDC電源に対応していますが、バッテリーを内蔵しています。これがバイクで使うさいに威力を発揮してくれます。
カーナビやバイクナビではDC電源を確保しないとナビゲーションは動作しませんが、U37はバッテリーで駆動させられるので、ライディングジャケットのポケットやタンクバッグに収納して、必要に応じて取り出してみるということが可能です。
つまり面倒な配線の引き回しをしなくても使うことが出来ます。
わたしはオートバイのメンテナンスの殆どを自分で出来ますので、DC電源の確保や配線の引き回しが出来ますが、それだけにその作業の面倒くささも知っています。
大抵のライダーは配線の引き回しを自分ですることは出来ないでしょう。
U37は配線その手間がいりません。
今回のツーリングでは、ハンドルバーに取り付けたラフ&ロードのマップフォルダー(廃番商品)に入れて2日間を走りました。
振動の大きなオートバイなのにこんな所に無造作に入れて使えるのも、U37がサイクリングナビとして設計されていて十分な耐振動性能を有しているからです。
ラフロのマップフォルダーにU37を入れた写真です。
この状態で2日間走りました。
U37に含まれている地図情報
当たり前なのですが、U37に地図として含まれている道路しかナビゲーションする事は出来ません。
それではどの程度の「道路」がデータとしてインストールされているのでしょう?
一言で言えば公道です。
つまり、国道、都道府県道、市町村道が含まれています(農道は未確認)。
林道は舗装林道も含まれていません。
これは、カーナビでは当たり前の様に思えますが、バイクナビでは重要な点です。
オートバイは車に比べて機動性が高く、車での走行が困難な林道でも自由自在に走ることが出来ます。
このため、林道に行くと車の通りはほとんどなくてもオートバイの交通量はかなり多い未舗装路が多くあります。
そうした林道は地図として画面には表示されますが、ナビゲーションのルートとして案内はされません。
試しに、甲府盆地から早川沿いの奈良田温泉のルートを探索したのですが、国道と県道を利用したルートは表示されるものの、櫛形山の山中を通り抜ける丸山林道は案内されませんでした。
そこで、こんどは丸山林道の中に入ってから甲府盆地のルートを探索したところ、現在位置には案内可能な道がありませんと表示されました。
これが丸山林道の入り口から奈良田までルート探索をしたときに表示されたルート。
丸山林道を通らずに大きく迂回しているのがわかります。
実際には丸山林道は崩落のために通行止めだったので、もしU37がルート探索の結果、丸山林道を通るルートを案内していたとしたら、ライダーはゲートの前で途方に暮れていたことでしょう。
林道は公道に比べると自然災害に対して弱いので、通行止めになることが多いのです。ナビのルート検索に表示されないことは、現時点では親切な設計といえるでしょう。
と言って、U37は登山にも使用できる仕様を持ったアウトドアナビとして宣伝されています。
つまり、「林道」を走って登山口まで行く利用者が多いはずです。
現行モデルのU37は「林道」をナビゲーションしていませんが、将来のモデルでは、アウトドアナビとの関連性において、「林道」もナビゲーション出来る様になるのが自然な進化と思われます。
ただ、「林道」をナビゲーションするのなら、通常のナビモードでは「林道」を案内せず、特殊なモードに切り替えることで「林道」も案内する様にしないと、ナビのルートの指示通りに走って予想もしていなかった未舗装路を走らされるライダーやドライバーが出てしまいます。
丸山林道を走行中に表示させたU37。
縮尺が通常の設定の400mだとなにもない上を走っている様に表示されます。
縮尺を200mにまで拡大してみると、丸山林道が表示されました。
林道をナビすることは出来ませんが、林道を走行していることは画面からわかります。
オートバイでの使い方
オートバイに乗っていると、自車のエンジン音の他に周囲を走る車の出す騒音などが遮るものもなく耳に入ってきますから、音声ガイドはまず聞こえません。信号待ちの時に何か言っているかな、という程度です。
今回はハンドルバー・マップフォルダーのポケットに入れたので、走行中は画面を見ることが出来ませんでした。
U37の電源を常に入れてナビゲーションをさせるのではなく、通常の走行ではU37の電源をオフにしてバッテリーの持ちを良くしておき、必要に応じて電源を入れ、ルートを表示させるという使い方が適しています。
例えば高速道路や国道を通なりに走行するときは電源をオフにします。
観光地に近づいたら電源を入れてナビゲーションをさせる。あるいは、ガソリンスタンドを探すときに、最寄探索でもっとも近いガソリンスタンドを探してナビゲーションをさせる、などの使い方です。
山梨県の小武川林道で最寄のガソリンスタンドをルート探索したところ、エラーが帰りました。
小武川林道から県道613に抜けると、ナビが可能となり、ガソリンスタンドまでのルートが表示されました。
古いツーリングマップルと併用する
ライダーの中には2000年前後に出版された古い版の昭文社の「ツーリングマップル」を愛用している方も多いと思います。
これは、2003年版以降のツーリングマップルと比較して掲載されている情報、地図の描画が大幅に違ってしまったために、古い地図の方が使いやすいと思うライダーが多いためです。わたしもその一人です。
古い地図を使っていて困るのが、新しく開通をしてゆく道路の情報がつかめないこと。
住んでいる地元情報ならともかく、北海道や四国などゴールデンウイークや夏休みを利用してツーリングに行く先の道路情報は、出かけてみないとわかりません。
このために、常に最新の地図が売れるという下地があるわけです。
ツーリング中は古い版のツーリングマップルを使用して、キャンプ場やガソリンスタンドを探すときにU37のルート探索を利用します。
また、新しく開通した国道のバイパスや自動車道路に出会ったら、U37の地図をメインにしながら走ります。
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