わたし自身はアスリートと言うほどのこともないのですが、春から秋にかけて、日本アルプスを中心に数日から長いときでは10日間の山歩きをしています。
長期間の山旅をするようになってから、食事に気を遣うようになりました。
昨年のある山旅の消費カロリーを計算したところ、1日当たり約4359kcalを消費しています。
読後感
AMNのFacebookのキャンペーンに応募して、いただいた本が「JISS国立スポーツ科学センターのアスリートレシピ 」です。
一食分の献立を1ページにまとめてある
この本はユニークな点がいくつかあります。
第一は、一食分の献立を1ページに掲載していて、主食のご飯やうどん、パスタ、メインディッシュの肉や魚類の料理、副菜のカロリー、含まれている主な栄養素、材料とレシピが一目で見られる点です。
本を手に取って流し読みをしただけで、普段自分が食べていない料理や素材が一目で分かります。料理や素材と一緒に主な栄養素も書かれているので、不足しがちである可能性の栄養素も分かります。
わたしの場合では、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、ヒジキやワカメなどの海草類は殆ど摂取していないことに気がつきました。
栄養素で言うと、乳製品がタンパク質とカルシウム、海草類がカルシウムと鉄分をそれぞれ多く含んでいます。
それで、栄養素を他の食材で補給しているかどうか考えてみました。
カルシウムはシシャモや目刺しの丸干しを頭からかじる献立を週に1、2食採っているので、足りそうです。
鉄分は、ほうれん草のおひたしをよく食べていますが、これは春から秋にかけては食べられますが、冬のほうれん草は高価で手が出ません。レバーは滅多に食べないので、鉄分は不足しているかもしれないと、気がつきました。
早速、近所のスーパーで乾物のヒジキとワカメを購入してきました。
ヒジキもワカメも乾物が手軽に手に入ります。乾物は保存に適しているので、適量を購入しておけば、副菜として少量ずつ使っても長期間使い続けられます。
海草類は元々好きな食べ物なのですが、嫌いではないだけに、意識しないで食べていなかったようです。
これが、早速作った海藻サラダです。
乾しヒジキ、乾しキクラゲを水で戻してから、さっと火を通し茹で上げます。
別途に水で戻した乾しワカメを混ぜて手製のドレッシングをかけたものです。
ドレッシングは、米酢小さじ2杯、バルサミコ酢小さじ1/2拝、醤油小さじ1杯、火にかけてアルコールを飛ばした酒大さじ1杯を混ぜたものです。
ハイ・カロリーのレシピ
減量を目的としたレシピも掲載されていますが、ダイエットと重複する内容と言えます。
アスリート向けと思えるのが、唐揚げなどのハイ・カロリーのレシピです。
登山から帰ってくると、1、2kgは痩せていますが、次の登山までの体力を回復する必要があるので、夏場の食事は出来るだけ、量当たりのカロリーが高いものを食べる必要があります。
体内に栄養を蓄える訳なのですが、これが不十分だと、日本アルプスなど長い縦走路を歩いている途中で、ハングアップしてしまいます。
実際、昨年9月に北アルプスを、笠ヶ岳から親知不までを9泊10日をかけて縦走した時に5日目頃から、体内のカロリーが不足気味になり、足取りが非常に重くなったことがあります。(北アルプス縦走)
基本的に、登山の場合は、食料は背中に背負うリュックサックに詰めてある分だけしかありませんから、お腹がすいたから、あるいはカロリーが不足だからと言って、1日分と決めた量以上を食べるわけにはいきません。
そんなことをすれば、登山の後半に食べるものがなくなってしまいます。
上記の北アルプス縦走の時は、山小屋で売られている、ビスケットや柿の種などを購入してカロリー不足を補いながら歩きました。
油で揚げる料理、唐揚げやフライや天ぷらなどはハイ・カロリーの料理と漠然と知っていましたが、それ以外にもプルコギやジャーマンポテトとベーコン、野菜のホワイトソースのグラタン、大豆入りドライカレーなどのレシピが、ハイ・カロリーの料理として掲載されています。
グラタンやドライカレーなどはちょっと気がつきませんでした。
栄養素別に重点的に補充できるレシピ
単品の料理のレシピも掲載されています。
貧血防止のための鉄分を補充する料理。
疲労を早く回復するための料理。ビタミンB1を豊富に含む素材だけでなく、素早く吸収できる素材も取り扱っているのがミソでしょう。
他にも、夏場の食欲不振の時でも食べられそうな料理、主食をおぎなうおやつ(副食)のレシピなどもあります。
手間いらずの主食とおかず
簡単に調理ができて、食欲の失せやすい夏場でも食べられる料理も、一項目としてあります。
料理が苦手、忙しくて調理の時間が取れない、何皿もおかずを作れない、と言った人向けのレシピです。
電子レンジを活用したり、一皿で主菜とおかずを兼ねられるような料理がいくつか詳細されて居ます。
といって、安直に丼飯を取り上げてはいません。
レシピを拾ってゆくと、「トマトとアボカドの冷製パスタ」「アスパラとブロッコリーのグリーンカルボナーラ」「ほうれん草とツナ缶のトマトスパゲッティ」「タンメン」「煮込みうどん」「メキシコ風タコライス」「シンガポール風チキンライス」「豆乳鍋」「トマト鍋」「塩昆布とツナの炊き込みご飯」「ひき肉のレンジ蒸し」などです。
この中からメキシコ風タコライスを作って見ました。
以下、そのレシピです。
一人分ですが、本とは多少、食材が異なっています。
メキシコ風タコライス
メキシコ風サルサソースを作り置いて、冷蔵庫で冷やしておきます。
材料。
タマネギ、中半分。
ピーマン、一個。
トマトケチャップ、大さじ4杯。
米酢、大さじ2杯。
タバスコ、大さじ1杯。
タマネギとピーマンをみじん切りにしたら、タッパに入れます。
タッパにトマトケチャップ、米酢、タバスコを入れてかき混ぜたら、タッパに蓋をして冷蔵庫に入れて冷やします。
メキシカンライスの具を作ります。
材料。
合い挽き肉、150g。
タマネギ、中半分。
ニンニク、2欠片。
レタス、葉1枚。
とろけるチーズ、1枚。
調味料。
塩、少々。
コショウ、少々。
正油、大さじ1杯。
酒、大さじ1杯。
砂糖、小さじ2杯。
一味唐辛子のパウダー、大さじ1杯。
調理。
フライパンにサラダオイルを引き、ニンニクをみじん切りにしてフライパンに置いてから火をかけて熱します。
みじん切りにしたタマネギを炒めます。
タマネギがしんなりしてきたら、合い挽き肉を入れて炒めます。
合い挽き肉に火が通ったら、調味料を入れて味をなじませます。
ご飯を器に盛って、メキシカンライスの具をご飯にかけます。
メキシコ風サルサソースを具の上からかけて、いただきます。
感想。
とても、美味しく食べられたのですが、ご飯、メキシカンライスの具、メキシコ風サルサソースの3つの味がばらばらに感じました。
考えた結論が、温かいご飯と熱々のメキシカンライスの具が冷蔵庫で冷やされていたサルサソースと合わないと言うことでした。
そこで、こんどは冷やし素麺にサルサソースをかけて見ました。
メキシコ風サルサソースと冷やし素麺
材料、調味料は、タコライスとほぼ一緒ですが、メキシカンライスの具は作らずに、サルサソースだけをかけてあります。チーズは載せましたがレタスは省きました。味が合わなかったからです。
感想。
ご飯よりも、冷やし素麺の方が合うようです。
とても美味でした。
それと、調理の手間もかかりません。
素麺を2分ほどで茹でて、流水で1分冷やしてから皿に盛り、サルサソースをかければできあがりです。